ブックメーカーについて
ブックメーカー?
なんだか日本ではまだ、耳慣れない言葉ですよね?
しかし2016年12月、アメリカ合衆国の大統領選挙の直前では、テレビのニュースでも「英国のブックメーカーの予想では・・・」などという言葉を耳にした方も多いのではないでしょうか。
ブックメーカーを知らないのは、日本人だけかもしれない。
「でもブックメーカーって海外でしかできないんじゃないの??」
「いいえ!ネットを使えば日本でも参加できるのです!」
「でもなんだかわからない」
「とっても怪しい・・・」
「お金なんて預けて大丈夫なの?」
もし、そうお考えならば
そんな心配は一切無用です。
なぜそれほどまでに安全なのか?
そして、参加者にとって「美味しい」ものなのか。
当サイトでは、世界の賭けごとの中心にあるといってもよいブックメーカーについて、できるだけわかりやすく解説したいと思います。
ではブックメーカーについて、安全性や信頼性、歴史など「ブックメーカーってナニ?」ということについて説明します。
ブックメーカーとは
「ブックメーカー」とは、一言で言うとヨーロッパなどの海外に拠点をおく政府公認の賭けの胴元のことです。
主にスポーツ競技の勝敗などを予想して、お客に対してオッズ(掛率)を提示して、お客の投票(ベット)を募って、その結果によって勝者(予想を的中させた人)に掛け率に応じて配当するものです。
「賭け」「胴元」という言葉は現代の日本ではあまり良いイメージが持たれていませんよね。
でも、英国を中心とした欧州やアメリカ、カナダ、シンガポール、オーストラリアなどではとてもメジャーで、なかには株式上場している大企業が政府の事業許可を受けて行っているところもあるくらいです。
「マフィアが運営しているのでは?」
「勝ったらちゃんとお金がもらえるの?」なんて心配している人がいたらご安心を。
イギリス大手ブックメーカーWilliamhil(ウィリアムヒル)は、豪オープンのオフィシャルベッティングパートナーでもあります。
日本で例えるならJRA(日本中央競馬会)のように、国が認めた公営の賭けごとです。
つまり政府の認可がおりた企業が運営を行なっているので海外では合法化されたサービスなのです。
日本で大人気の「競馬」「競輪」「競艇」「オートレース」も日本政府の認可がおりた(厳密には国が運営している)合法的なサービスでよね。
ブックメーカーの賭けの対象は?
ブックメーカーの賭けは世界中のスポーツが対象となっています。
サッカーリーグ・野球・バスケット・テニス・アイスホッケー・アメフトNCAAバスケットなど様々なスポーツが対象となります。
【主要スポーツ】
★サッカー
欧州各国をはじめ、世界中の主要なリーグ・カップ戦が対象。多くのブックメーカーがJリーグも扱っています。ワールドカップ、コンフェデ杯、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、アジアカップなど国際大会ももちろんあります。
★テニス
全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープンの4大大会はもちろん、デビスカップ、その他世界中の大会が対象です。
★バスケットボール
NBAをはじめ、ユーロバスケット、欧州各国のリーグなどが対象となっています。
★アメフト
アメフトはブックメーカー業界の中でもっとも賭けている人口が多い競技の1つ。NFLのシーズン中は多量のオッズが用意されます。
★野球
MLBがメイン。韓国や日本のプロ野球のオッズを扱っているブックメーカーもあります。
★アイスホッケー
NHLやスウェーデンのアルスヴェンスカン、ロシアのKHLのオッズが豊富です。他にも各国リーグのオッズが用意されます。
★ゴルフ
全米、全英オープンといった4大大会など海外の大会が対象で、ブックメーカーの中でもとくに人気の高いスポーツ。
【その他スポーツ】
バレーボール、ハンドボール、ラグビー、ボクシング、UFC・MMAなど総合格闘技、F1・モトクロスなどモータースポーツ、クリケット、 卓球、ダーツ、ビリヤード、スヌーカー、ボウリング、陸上競技、水泳・・・ などなど
そしてさらに
「次の大統領は誰が選ばれるか?」
「イギリス王室のプリンセスの名前は?」
・・・など様々な事象も対象となっています。
日本のTVでもブックメーカーのオッズは度々紹介されています。
ブックメーカーの歴史
18世紀後半、イギリスのニューマーケット競馬場にてオグデンという人物がはじめたのがその起源だと言われています。
当時は現在のように多様なジャンルを対象としていたものではなく、競馬のみを対象とした富裕層の娯楽のひとつで、政府から公認されたものではなく、むしろ競馬の歴史・文化にそぐわないという理由で一時は禁止されるようになり、取り締まりの対象となっていました。
しかし、英国人は筋金入りのギャンブル好きです。
禁止状態でも続ける業者が後を絶たず、英国政府は陰に隠れて行われる賭博行為の取り締まりに手をやいていたそうです。
そこで、政府は、取り締まれば取り締まるほど不正な利益が闇の世界に集中することを心配し、表にだして認可事業にして適正な管理をしようとしました。
そのため、ブックメーカーに関する法律を作り合法化したのです。
1963年、ついに画期的な法案が英国議会を通過しました。
それがBETTING GAMING AND LOTTERIES ACT(賭博及び宝くじ法)と呼ばれるものです。
ここに世界で初めて、民間人が賭けの胴元になることを政府が許可する、という法律ができ、ブックメーカーは晴れてクリーンな事業として認められ一気にサービスを拡大。
法律制定後、わずか6ヶ月で合法・非合法問わず10,000以上のブックメーカーが開設されました。
その後もブックメーカーは乱立し、そして消えていきます。
もちろん誰でもすぐにブックメーカーの胴元になれるというものでは決してありません。
政府の審査を経て認可を受けた企業しか運営してはいけないとルールを明文化し、厳しい条件を付け加えました。
厳しいライセンス制度
「ブックメーカー」はライセンスが無ければ運営できません
ライセンスの発行は、その国のや政府が第三者機関を通し審査を行っています。
審査内容は以下のような項目です。
- 運営に必要な十分な資金を持っているか
- 運営者に十分な経営能力があるが
- 運営者の背後関係(マネーロンダリングやマフィヤ・犯罪者の関与がないか)
- ゲームの公正さを確保する仕組(審査・推奨されているソフトウェアを使っているか等)があるか
- 法令遵守をさせる仕組みがあること
以上のような審査項目を半年近くの審査期間を使い、全てに適合すると、晴れてライセンスが発行となります。
それらは条文として書き表されていますが、その内容は膨大で現在も改定が続いています。
またライセンスは、発行しただけでは終わりません。
ライセンス取得時にも多額のライセンス料を払い、またその後はゲーミング税として、高額な納税義務が発生します。
また運営体制やソフトウェアの信頼性なども不定期に抜き打ちの審査があり、そこでの指摘が続けば、ライセンスのはく奪、営業中止の処分を受けます。
ブックメーカーの運営できる国(法整備のされていないグレーゾーンの国を含む)は2016年の時点で196か国もあります。
その中でもライセンス発行をしている国は約20か国程度あり、代表的な国は以下の通りです。
ヨーロッパ系
イギリス(UK)
ジブラルタル(イギリス領)マン島
マルタ共和国(イギリス連邦加盟国)
オルダニー島
キュラソー島(オランダ領)
アイスランド
カリブ海の島々
アンティグア(イギリス連邦加盟国)
ドミニカ
中南米
ベリーズ
コスタリカ
パナマ
その他
オーストラリア北方領
カナダ モホーク政府
フィリピン
カナワケ(カナダ)
この中でも発行する国や種類によって信頼度に差があります。
ブックメーカーの世界的な普及
そんなブックメーカーはイギリスを中心に市民の娯楽として広がりました。
街中にあるブックメーカー店内にはテレビモニターが置かれ、競馬やフットボール、ゴルフなどのスポーツ中継が放映され、オッズなどの情報も表示されています。
また、カーボンコピーの投票用紙が置かれ、そこに賭けたいものと予想を書き込み、当たればその場で換金してくれます。
インターネットが本格的に普及し始めた1990年代からブックメーカーはインターネット時代へと突入しました。
いわゆるオンラインブックメーカーが台頭したお蔭で、世界中からネット上でブックメーカーに参加することが可能となりました。
ブックメーカーが爆発的に世界中へと広がり、スポーツの楽しみ方の一つとして定番となっていきました。
日本でブックメーカーができるようになったのもちょうどこのころです。
さらに2010年以降はスマートフォンの普及により、片手間でベッティングが楽しめる時代となり、移動中でも、寝る前でも、仕事中でもw ベッティングが楽しめる時代になりました。